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半年のけがれを一掃するとき
夏至は、二十四節気のなかで最も日が長くて夜が短く、日に日に暑さが増していく時期です。
なかでも半夏(からすびしゃく)が生えてくる、夏至当日から数えて11日目あたりを「半夏生」と呼び、それまでに田植えを終えておくのが良いとされています。
また、一年間を通して「陽気」が最も盛んになるのもこの頃。すべてが満ちあふれる一方で、さまざまなものが過剰になりやすい。だからこそ、こころやからだの不要なものを捨て去る、断捨離やデトックスにふさわしい時期だといえます。そんな夏至の最中である6月30日におこなわれる「夏越の祓」は、正月から6月までの半年間についた心身の穢れ(けがれ)や災厄をはらい清め、残り半年間の無病息災を祈る行事。
この日と12月31日の年に2度、全国各地の神社でとりおこなわれる神事「大祓(おおはらえ)」のひとつです。大祓は、日本神話に登場するイザナギノミコトの禊祓(みそぎはらい)が起源とされ、701年には宮中の年中行事となっています。
この儀式に象徴されるように、「なにかの頂点に達して、つぎの新たな流れを迎える」ときには、謙虚な気持ちで神や自然といった大きな存在に感謝することが大切。そんな澄んだこころを保つためにも、まずは住まいの断捨離で、身辺をきれいに整理しておくことをおすすめします。
断捨離でモノもこころも整理
すこし前に流行となった「断捨離」という言葉、もともとは物に対する執着を捨てて不要な物を減らし、より良い生活や人生を送ろうとする考え方をあらわしたもの。「断」は新しく入ってくる不要な物を断つこと、「捨」は家にある不要な物を捨てること、「離」は物への執着から離れることだとされています。
ただ何かを捨てればいい、というわけではないのです。断捨離をおこなう際には、まず自分なりのルールを定め、明らかにいらないものから捨てるようにしましょう。その判断が、自身の価値感を見つめ直すことにつながり、無駄づかいや余計な買い物による浪費を減らせます。
また、物が少なくなることで掃除や片付けなどの家事が楽になり、自由な時間が生まれます。これらが結果的に、ストレスをなくして気持ちにゆとりを生み、すこやかな暮らしをもたらすと考えられているのです。
1年のちょうど折り返しにあたる夏至だからこそ、断捨離をすることで身のまわりとともに、心もすっきり整理して、気持ちよくつぎの半年を迎えましょう。
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