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夏の始まりは気温を意識した服装選びを
新緑まぶしい立夏は、草木はもちろん、あらゆるものの成長が始まるとき。
そんな立夏の入り口にあたる初候には、田んぼの水たまりでカエルが鳴きだし、藤が咲きあふれ、人参や金目鯛が旬を迎えます。さらに次候になれば、自然豊かなところではホオジロの鳴き声を耳にしたり、旬の苺やイサキが目についたり。やがて筍(たけのこ)が芽を出し、牡丹(ぼたん)の花が咲き、アサリが旬を迎える末候には、田んぼに水を張りめぐらせ、苗を植える準備がスタート。いよいよ夏が深まっていきます。
そんな夏の初めは、日中は汗ばむほどなのに、朝晩は肌寒く感じることも。服装選びが難しい時期です。迷ったときは、予想気温を目安にしてみてはいかがでしょう。
一般的に言われているのは、気温が25℃以上なら、日向では暑いくらいなので半袖が快適。25℃未満なら、風が吹くと少し涼しいこともあるので長袖があると安心だそうです。さらに20℃未満になるときは、長袖シャツの上にベストや薄手のカーディガンなどを一枚重ねて。もちろん地域によっては16℃未満になることもあるはずなので、そんなときは軽めのセーターも活躍するでしょう。
たとえ日中は薄着で過ごしていても、何か羽織るものを持っておき、その時どきの気温にあわせて体温調節できるように備えることが、この季節の服装選びのポイントです。とくに気をつけたいのは、大きな血管が肌の表面に近く、熱が逃げやすい首元や手首、足首。このあたりをスカーフや靴下で部分的に温めておけば、薄着で季節を先どりしながら、冷えを防ぐこともできるはずです。
虫たちを集めてしまう色にご用心
ちなみに植物をはじめとして、生き物すべての動きが活発になるのがこの季節。身につける服の「色」によっては、虫を集めてしまうこともあるのでご用心を。
とくに花粉を好む虫たちを集めやすいのが、草木に似ている緑色や黄色、お花に似ているオレンジ色など。花粉を好む虫のなかには、可愛い蝶々だけでなく、刺される危険のある蜂なども含まれます。また、夜に屋外の蛍光灯を見るとよくわかりますが、虫には紫外線を発するものに集まる習性があります。どうしても虫を寄せつけたくないのであれば、紫外線を反射しやすい白色や黄色、青色の服は避けた方が良いかもしれません。
気温が大きく変わったり、虫たちが活発に動きだしたり。この時候らしい自然のありように心を向け、体調や色づかいにも気を配りつつ、夏を迎えるスタイリングを楽しんでみましょう。
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