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小寒/
寒の入りに実践したい食養生

明治国際医療大学教授

伊藤 和憲

旬の食材で整える、冬のからだ

 小寒は1月5日~1月19日の時期で、冬至が過ぎて寒さが次第に厳しくなる頃です。小寒に入ることを「寒の入り」、立春の前日までの約1か月間を「寒の内」といいます。

 1月7日に「春の七草」のせり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろを入れた七草がゆを食べて、新しい年の健康を祈ります。春の七草は、お正月で疲れた胃腸を休ませる意味があるとも言われています。この時期はまず内臓の疲れを癒し、身体の調子を整えて新しい年に向けたエネルギーを蓄えましょう。

 この季節におすすめの食材は豚肉です。豚肉は身体を温める作用があるとともに、ビタミンB1も豊富で、滋養強壮や免疫力の維持に役立つとされています。東洋医学では冬の季節と関連が深い「腎」に属する食べ物です。

 春菊と蕪(かぶ)もこの季節に重要な食べ物です。
 春菊は甘味と辛味を兼ね備えた「涼性(体を穏やかに冷ます性質)」の食べ物です。ストレスの軽減効果があるとともに、腫れものを抑えて痰を切る作用があることから、風邪気味な時に効果的な食材です。

 蕪の葉にはカロテンやカルシウム、鉄分が豊富であるとともに、白くて丸い根にはビタミンCやカリウムが豊富に含まれており、むくみの解消や消化促進、免疫力向上などの効果が期待できます。鍋はもちろん、蕪を焚いたり、お漬物にしたり、すりおろした蕪を白身魚や海老で包む「かぶら蒸し」など、さまざまな調理方法で楽しめます。

 この時期の味といえば、やはりお汁粉が欠かせません。お汁粉の小豆にはいわゆる“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニン、その原料となるトリプトファンが豊富に含まれています。
 ちなみに関東と関西では、材料や作り方で「お汁粉」や「ぜんざい」といった呼び方が変わるそうです。ぜひ一度、ご家族やご友人にお聞きになられてはいかがでしょうか。

 小寒は冬の寒さが厳しい時期です。身体の冷えは外の気温の影響だけでなく、内臓の冷えが関係しているかもしれません。まずは食生活を整えてお腹の健康を保つことで、身体の中から温めてみましょう。