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からだに実る、さんま、生姜、ごぼう
秋分の節気は、いまの暦で9月23日~10月7日にあたるとき。
昼と夜が同じ長さとなるお彼岸を境に、少しずつ夜の時間が長くなります。ちなみに「秋のお彼岸」は、ご先祖を供養するとともに、豊作を祝うためのものでもあります。春から育ててきた農作物がやっと収穫を迎えるように、私たちの体内でもさまざまな積み重ねが実を結ぼうとするこのとき、とくに気をつけたいのがホルモンバランスの乱れ。調子が整っていなければ、しっかりからだを充実させることができないからです。
とくに、その影響を感じやすいとされるのが肌。もともと秋は、肌のうるおいが不足しやすく、乾燥トラブルなども起こりがち。さらに昔から「肌を見れば心の調子がわかる」といわれるように、気持ちの状態とも浅からぬ関わりがあります。こまめな保湿やスキンケアに加えて、生活そのものを見直して、心身ともに良好なコンディションをめざしましょう。
ちなみに、秋の季語としても知られる旬の味が、さんま。とくにその「はらわた」は、お疲れ気味のからだを癒すのに良いとされています。また、さんまの薬味として相性のよい生姜も、積極的に摂っておきたい食材のひとつ。からだを芯から温めて代謝を高め、免疫力アップにつながる成分が含まれているのをはじめ、鼻づまりや痰のからみ、風邪のひき始めに起こりやすい炎症の対策や、気持ちのリフレッシュにも。
さらにもうひとつ、この時期におすすめしたいのがゴボウです。イヌリンという食物繊維が豊富で、血糖値やコレステロール値が気になる方にもぴったり。さらにグリニンという食物繊維は、腸の動きにはたらきかけることで、腸内環境の改善や免疫力の向上も期待されると言われています。
おはぎのパワーは昔もいまも
秋のお彼岸に欠かせないものとして、昔から親しまれている甘味が、おはぎです。原料となる小豆の「赤色」に災難を除けるチカラがあると信じられていたことから、邪気を払う食べ物としてご先祖さまへのお供えものになった、という説もあります。
ちなみに、おはぎは高たんぱくで脂質が低く、腹持ちも良いことから、「アスリートのスーパーフード」と呼ばれることも。昔ながらの言い伝えや現代的な栄養価を知ったうえで味わえば、そのパワーをよりいっそう実感できるかもしれません。
秋の終わりから冬の始まりへ、新たな季節の第一歩となる秋分。これまで長い昼の間にたくわえてきたチカラを、これからの長い夜にしっかりと活かせるように。旬の食べ物を楽しみながら、心もからだも充実させましょう。
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