Yojo Column
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深まるつかれ、スイカでうるおす
暑さによる疲れが、しだいにからだの内部にまで変化をもたらすとされる大暑。食欲不振や胸のむかつき、お通じの不調などが気になりやすいときです。できるだけお腹に負担のかかるものをさけて、消化しやすく、栄養価の高い食事を摂るようにつとめましょう。
そうした気がかりを映しだす、「内臓の鏡」と呼ばれているのが舌です。とくに体内の状態を良くあらわすとされるのは、舌の苔。一般的に、舌に苔がないのが平常時で、白い苔はお腹の冷え、黄色い苔は胃酸過多のあらわれだとされています。お腹の調子が気になるときは、舌の苔がどのような状態か、ときどき鏡で確認してみるのもよいでしょう。
さて、この季節におすすめしたい旬のものが、スイカです。約90%が水分なので、夏においしく水分補給できる食材としてうってつけです。カリウムが豊富なので、むくみや血圧が気になる方にも。また、果肉の赤色のもとになっているβカロテンやリコピンにも注目です。抗酸化のはたらきをもつβカロテンには、しわやシミ、目の乾燥への対策をはじめ、免疫力を高めることへの期待が。リコピンには、同じく抗酸化によるしわやシミ、血のめぐりへの対策のほか、美白も期待できるとされており、日焼けが気になる夏にこそ摂りたい果物だといえます。
平賀源内が言い当てた、うなぎの栄養価
また、この季節にたくさん摂るほうが良い、といわれているのが豆類。消炎や充血の対策、清熱のはたらきがあり、消化を助けることで、うつうつとした気持ちやストレスを和らげるのにも役立つとされています。ちなみに「清熱」とは、東洋医学でいう「からだの熱をとる」はたらきのこと。さらに、女性ホルモンに似たはたらきをもつ大豆イソフラボンも多く含まれていることから、女性のからだのトラブルにも助けとなります。
そして、大暑の味覚といえば「うなぎ」です。小暑の終わりからはじまる、立秋の前の18日間を「夏の土用」と呼び、土用の丑の日には「う」のつくものを食べるという習わしが。さらに、当時の知識人である平賀源内が「ウナギを食べると、夏負けしない」と宣伝したことから、うなぎを食べる風習が広まったのだといわれます。このうなぎ、じつはビタミンA、B1、B2、D、E、コラーゲン、DHA、EPAといった栄養成分の宝庫。ただの宣伝文句ではなく、実際に、疲れきった真夏のからだを癒すにはもってこいの食材なのです。
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